アガサ・クリスティーの小説の中では異色の、語り手が僕(若い男性)
で進められる物語で「エッ!」って感じで読み始めました。
この男性、アルベール・カミュの作品「異邦人」の主人公ムルソーや
アンソニー・バージェスの作品「時計じかけのオレンジ」の主人公
アレックスを思わせる、基本ワルで超実存主義、世の中をなめていて(現代にもいますが)俺様が地球を回していると思ってるような男です。
ある時、ジプシーが丘という、地名からしてオカルト感ただようところで
エリーという女性に出会い、恋におちます。
その女性、実は大富豪の娘で、身分違いながらも周囲をうまくまるめこみ
2人は結婚にこぎつくという話がしばらく続きます。
この辺はちょっと退屈、つまらないなあ(よくある世間知らずのお嬢さんが悪い男に
たぶらかされて、そのうち殺されるんでしょうね、クリスティーの小説なんだから
さ!)と思いながら、このあたりで私の悪いなのですが、あとがきを読んでしまったのです。
そのあとがきに最後の30ページほどにとんでもないどんでん返しがあった、、、と書いてあったので